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「う桶」は祇園のお客へ出前する為に考案。選りすぐりの米を炊き上げたご飯にも秘伝のタレがまぶされており、冷えても美味しい。蒲焼は、厳選した活うなぎを使用。尾びれと向骨を取り除き、竹串に刺して熊野の備長炭で白焼きに。それを天然水で蒸し秘伝のタレで焼き上げる。最高級の素材と技巧の結集だ。
人の体、そして川魚料理店にとって、水は命。同店では、開店にあたって、まず庭に手掘りで井戸を作り、天然の井戸水を確保したという。今では、ミネラル豊富な名水をうなぎの打ち清め、蒸し、ご飯炊き、鍋のダシ汁など幅広く使用している。うなぎに賭ける同店のこだわりは、水一つにも込められている。
建物は、築100年に及ぶ町家のつくりを生かしつつ、「うなぎ屋」をコンセプトに再設計。畳敷きの座敷に座卓が整然と並ぶ2階の席は、どこか懐かしさを覚える居心地。窓越しには古くも気品をたたえた祇園の町並みを眺めることができ、時折、三味線の音が聞こえる事も。祇園の風情を体感できる大人の空間だ。
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