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直球の割烹料理はもちろん、華やぎや雅やかな趣向を散りばめる一皿も。鮮魚と旬野菜の山椒葛煮では、重層的な作り込みが印象深い。味覚・視覚ともに刺激される一皿は、店主の矜持そのものと言える。
道南の真昆布を5～6時間掛けてゆっくりと旨味を抽出し、枕崎の鰹を合わせる一滴は、椀ものはもちろん葛煮や餡にもその威力を発揮する。「椀は理屈抜きで人をホッとさせるもの」と店主が語る通り、出汁を楽しみに通い続けるお客様も多い。
格子を引くと、二枚扉、そして店内へと誘われる。鼻腔をかすめるのは茶の香り。茶葉を燻してお客様を迎えるのがここ流のもてなし。白木を基調に、配されるのは北欧の椅子。寛いで欲しいという思いが込められる。弾みあるカウンターも静寂の個室も完備。
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